その他

Bufferは実際にどこに置く?

2021年 06月 03日 20:59 | カテゴリー: その他
2021年 06月 03日 20:59
その他

ギターからの音声信号は、各種エフェクターを通してアンプへ向かいます。ギターからは長いシールドでエフェクターに入り、各種エフェクターはパッチケーブルで繋がれ、最終的に長いシールドを経てアンプに入ります。

音質劣化の元はこの2箇所にある「長いケーブル」が発端でもあり、ギターからの信号がハイインピーダンスでノイズを拾いやすいことが原因です。

そのため本来であれば、ギターに内蔵するくらいの近いところにバッファを入れてローインピーダンス化して音質劣化を防ぐのが常套手段です。

そして前回の記事のように、エフェクターボード上でも劣化は起きるので、バッファを必要とします。ところが、エフェクターは電子機器でもありますのでバッファを持っていることが多いながらも、複数重なることで劣化が起きます。

とまあ、ここまでが前回の記事でもお伝えした通りです。

 

では、RigDoctorでも言っていますが、実際の置き場所はどこでしょう?ということになります。ボードの最初と最後に必要とは言っていますが、もちろん、ビンテージものやFuzz、Wahなどは除外してその後ということになります。

そして昨今では、True Bypassものと電子スイッチ付きのものと混在することも多々あり、実際にどこに置くのが一番良いのかが人によって変わってきます。

ここではそうした様々な状況下に対応できるような場所をまとめてみました。また、バッファに関しては賛否両論あると思います。私自身は基本的に電子スイッチ派ですし、バッファ容認派です。「バッファで音が変わる」という方もいらっしゃいますが、音が変わらないバッファ(絶対に変わらなというのはあり得ないのですが、それでもほぼ変わらないものという意味です)を使えば良いと思っています。

また、僕自身が誤解していた「電子スイッチ付きエフェクターのバッファ」を良かれと思っていたのも、複数台繋ぐことでレベル落ちすることなどの音痩せ問題(ハイ落ちやロー落ちを含む)も解決するための糸口となればと思います。

 

基本的に先頭に置く...のか?

ギターがパッシブなら長いシールドの前に置く、つまりは内蔵が理想的ですが、そんなことは普通できませんので、大体はエフェクターボードの先頭位置に置くのが望ましいです。

押さえておきたいポイントは以下の通り。

  • ワイヤレスはギター内蔵バッファと同じように捉えて問題ありません。しかし、使うワイヤレスによってバッファの味付けが違います。ワイヤレスはその性質上、ややハイ上がりになることが多いです。受信機が実際のバッファを組んでいることで常に回路がオンの状態です。
  • 先にも書きましたが、ビンテージ系のエフェクター、特にFuzzやWahなどはローインピーダンス受けすると誤動作の原因となります。なので、これらはギターに最も近いところで、その後にバッファを入れることになります。
  • 例えば、ボードの先頭がコンプで電子スイッチ付きなどの場合は、その前にバッファを入れると後段にあるそのコンプのバッファがインピーダンスを変えてしまいます。なので個人的見解なのですが、先頭が電子スイッチ付きエフェクターならバッファを入れなくても良いと思っています。
  • もしボード内の全てのエフェクターがTrueBypassなら、確実に先頭に入れます。しかしかけっぱなしのエフェクターがあれば、そのエフェクターの電気回路上のバッファが働きます。仮に10台あって先頭に近い1〜2台目がかけっぱなしということであれば、先頭バッファはなくても良い気がします。真ん中あたりの3台目がかけっぱなしなら、先頭にバッファ入れたいです。2台以上TrueBypassがあるならバッファを入れても良いのでは?という感じです。
  • たぶんこれが一番問題になるところですが、パッシブのボリュームペダルを使用している場合です。大袈裟ではなく、たとえローインピーダンス用とか歌っていても、基本ボリューム(可変抵抗)だけですから、絶対に音やせは免れません。ですので、この直前にバッファを置きます。個人的に一番良いと思うのは、Vertex社のBooster MkIIです。これはブースターですが、Send/Returnを持っているのでそこにボリュームペダルを入れます。このブースターはSend/Returnにも独立した良質なバッファを持つ上、本当に味付けがない、シンプルなブースターです。RigDoctorの受け売りですが、これは本当に良さげです。
  • Modulation系はTrue Bypassと電子スイッチ付きが一番入り乱れるセクションだと思います。モジュレーション系がボリュームペダルより前なら、上記のボリュームペダル用バッファで補えます。ボリュームペダルより後ろなら、電子スイッチ付きのエフェクターに任せても良いと思います。
  • 最後の空間系は割と電子スイッチが多い気がします。まあ効果として「トレイル(ディレイやリバーブがスイッチオフにしてもエフェクトオンが残り、徐々に減衰する)効果」があるので、これの場合はどうしても電子スイッチが必要になるからです。なので、前述のモジュレーションとともに間にバッファを挟んだりすことはまずありません。
  • 次なる問題は、これ。僕自身がそうですが、ほとんどのエフェクターが電子スイッチ付きで、それらのバッファで確実に音が劣化している場合です。これがRigDoctorのいう「最後段のバッファが必要な理由」です。
    2つの理由がありまして、1つは最後段からの出力は長いシールドでアンプへ向かいます。3m以上あるケーブルなら劣化は必死ですから、ローインピーダンス化する良質なバッファで劣化防止します。ただし、この最終段より前に電子スイッチ付きエフェクターがある場合は、聞いてわかるほどの効果は望めませんが、アンプへ向かう長いケーブルでの音質劣化が抑えられると理解してください。
    もう1つの理由は、「ゲイン落ち」です。前回の記事でありました音痩せした分のゲインを稼ぐために、最後段のバッファにはブースターをお勧めします。クリーンブースターですね。変な味付けのあるものではなく、あくまでもクリーンで音量を稼げるもので、常にかけっぱなしにしておけるものです。少なくとも+3dBあれば、落ちたゲインは稼げます。そしてアンプへ繋ぐ長いシールドのバッファになりますので、音質もカバーできます。このゲインが稼げると意外と音質の劣化も感じられなくなるくらいに、音の元気さを確認できます(普通に音がデカくなります)。ボリュームペダル以外ではこれが一番効果的かもしれません。
  • ちなみにローインピーダンスのPUを積んだギターの場合(例えばEMGなど)、それでも理想的なインピーダンス値まで落ちているわけではありません。ここはどう捉えるかですが、個人的にはパッシブなギターと同じ扱いで良いと思います。
  • 4CM(Cable Method)の場合、アンプのSend/Returnにはバッファがないので、エフェクター側の出力にバッファが必要とRigDoctorは言っています。ただし昨今ではStrymon Bigskyだったか、アウトのインピーダンスが100Ωであるものがあり、これなら大丈夫とも言っています。普通に考えるとここにも長いケーブルを使うので、バッファはあって然りとも言っています。
  • 総合的に見ると、ボードの先頭、パッシブボリュームペダルの前、最後段、4CMのReturnの4箇所ですが、手持ちのエフェクターで判断に分かれます。True Bypassだけのエフェクター群なら先頭へ、(僕のように)電子スイッチ付きのエフェクターだらけ、または双方(電子スイッチ付きとTrue Bypassの)混在なら最後段のブースター、どんなエフェクターでもパッシブボリュームペダルがあればその前、の各1箇所で良いように思います。考慮したいのは、長いケーブルの前である最後段で、ボリュームペダルに入れたときに2段構えにすることでしょう。

 

Bufferの代替品

Bufferにも色々とクセがあり、メーカーによって音質が違います。それはたとえ「最高品質」と呼ばれるものでも音質差はあります。なので基本的には自分の気に入ったもので問題ありません。

Bufferの代替品としては、ブースターが挙げられます。一般的にはクリーンなブースターを指しますが、味付けのあるトレブルブースターやミッドブースターでも同じで、つまりはかけっぱなしにして常時オンであることが条件で、Bufferの代わりとなります。電子回路上に組まれたバッファがその役目を担います。

であるならば、基本的にかけっぱなしであればなんでも良いことになります。

実際は音質に変化がなく、音量だけをコントロールできるものが理想で、クリーンブースターやEQなどがあります。クリーンブースター以外にもトレブルブースターやミッドブースターなども癖はありますが、自分が良ければOKです。EQはバンドを触らずにレベルだけ上げればほぼクリーンブースターと同じです。もしケーブルなどでハイ落ちしていれば、高域だけ上げるという補正もできます。ですからグライコでもパライコでもOKです。

あとはトランスペアレント系の歪まない歪みエフェクターをかけっぱなしでも良いでしょう。ちょっと癖は出てきますが、自分が気に入っていればOKです。コンプも有りといえば有りですが、あまりおすすめはしません。ダイナミクス系は結構味付けされるのと、抑制されてダイナミクスが犠牲になることが多いからです。逆に安定させたいならかけっぱなしはありです。