EQ・フィルター系

EQの調整方法

2011年 01月 22日 14:44 | カテゴリー: EQ・フィルター系
2011年 01月 22日 14:44
EQ・フィルター系

皆さんがイメージする「いい音」というのはどんな音でしょうか?

あのギタリストの音が理想!とか、この曲の音が良いとか、人によってそれぞれですよね?ただ、このサイトのあちこちで再三言ってますが、決してCDと同じ音は出せません。これは最終段階の再生機の特性上、仕方のないことです。簡単に言うとステレオのような下から上まで割とフラットに出るようなスピーカーと低音、高音ともにばっさりカットされたギターアンプでは再生する周波数領域が違うからです。

特に初心者が陥りやすいのは、CDと同じ音を目指すあまりにドンシャリに作ってしまうことです。これでは抜けない音を作るばかりか、音量だけ上がってしまい、バンド練習でもライブでも各楽器とのバランスが取れずに、アンサンブルを壊すだけです。プロはその場に適した音量で、自分好みの音質を作ります。結果、PAエンジニアも音を拾いやすくアンサンブルに仕立て上げやすくなり、会場(観客)にはちゃんとバンドとしての音が届くわけです。レコーディングになるとさらに目も当てられません。一番ギターとして出さなくてはならない中域が無いわけですから、それを無理に上げて音質がギタリストの思惑通りに行かない音ができてしまったり、他の楽器にも影響を及ぼすので曲のミックスがうまくいかないどころか、いじりすぎてぐちゃぐちゃになり、再録なんて事にもなりかねません。

だからギターアンプの再生能力以上の周波数は出ないので、無茶はやめましょう。機材を傷めてしまうばかりか、最悪壊しかねません。スタジオにせよ、ライブハウスにせよ、「アンプがへたっている」と言うことを聞きませんか?はっきり言いますが、それを使うユーザーがそうしているのであって、スタジオやライブハウスだって消耗品(真空管やスピーカーなど)はメンテしています。そりゃ当然です。壊れたら商売にならないですから。自分のアンプを持ち込みすることを考えてください。無茶はしないでしょう。どう使われるかわからない他のバンドと共用したくありませんよね?借りる立場なら無茶はせず、性能を発揮するように使いたいですよね?逆に所有している本人よりいい音出してびっくりさせるなんて、かっこいいじゃありませんか。

だから、周波数を理解して機材の性能を引き出し、さらに自分の好みの音を作れるようにしなくてはならないのです。自分の好みの音はモチベーションを上げてくれますし、演奏の成功にもつながるわけです。

 

EQのポイント

さて、EQの使い方ですが、まあ、グライコなら各バンドを1つずつ上げ下げしてどんな音になるか試せばいいですし、パライコならQを絞り上げて(Q幅を狭くして)、レベルをがんっと上げて、周波数を動かすとどこがポイントになるか掴みやすいです。まあWah Pedalと同じ要領ですね。

先の記事のようにグライコもあればパライコもあるし、バンド数の違いもあるので、具体的にこの程度しか言えないのですが、イメージでとらえてみると調整がしやすいです。

FreqImage.jpg

右図はギターのイメージ音がどんなところにあるのかを示した図です。見ながら記事を読むためにこのイラストだけは、クリックで別ウィンドウで開くようにしています。

下側にヴィンテージギターアンプのトーンコントロール帯域を乗せましたが、いかにギターが中域寄りであるかわかりますね?BassとTrebleはブーストできますが、MiddleはBassやTreble以上にレベルが上がることはありません。これはアンプのところで書きました。なので、ギターアンプは元々ドンシャリなんです。だから、Middleを絞ることがギターの味を消してしまいます。

それはさておき、イメージです。擬態音(ズンズンとかコンコンとか)のイメージが掴みにくい場合は、前述の「イコライザーについて その1」のイラストも参考にして照らし合わせてみると音が掴みやすいです。

グラフは実線部分が芯となる帯域で、点線部分が設定されたQ幅などで若干広がりがある部分(フル10にすると持ち上がる部分)です。

頭で理解するようにまとめると、

  • 超低音域

ギターアンプでは再生能力を外れた音。オーディオでもサブウーハーの領域。

  • 低音域

いわゆるスタックタイプでの箱なり感を出す領域。ちょっとスピーカーに負担はかかる

  • 中低音域

パワーコードで刻むと一番スピーカーがドライブする領域。「厚い音」と言う表現はこのあたり。

  • 中音域

コードリフが一番聞こえる領域。2~10フレットあたりのソロではしっかり聞こえるので重要。また、「太い音」というのはこの辺が上がっている。

※ちょうど中音域と中高音域が重なる部分あたりがギターのハウリングポイントです。ここをQ幅を狭くしてディップさせるとハウリングしにくく、他の帯域に影響を与えません。

  • 中高音域

ギターソロでのメイン領域。上げるとピッキングハーモニクスが決まりやすい反面、ピッキングアタックが目立ってくる。パワーコードの刻みで「ザクザク」と言う表現は中低音域で厚みを出してアタック感をこの帯域で得ることが多い。バンドではボーカルともぶつかる帯域なので、注意したい帯域。

  • 高音域

いわゆる艶を醸し出す帯域。マルチエフェクターのプリセットにあるクリーンのアルペジオ用のきらびやかな感じは、中域をばっさり落とし、この帯域を上げている。あまり上げるとヒスノイズが増えるので要注意。

  • 超高音域

これもギターアンプでは蚊帳の外の音。

となります。

超低音域、超高音域は言葉こそ「超」と言ってますが、本来の意味はさらに上/下までを指します。特にレコーディングの場合ですと本当の超高域は96kHzくらい(オーディオインターフェース次第ですが)まであり、耳には聞こえなくても空気感が醸し出され、奥行き感が出てきます。まあここでは可聴帯域で、しかもギターの特性に関してですのでご了承ください。