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「Pray」のパート別ミックス技―ピアノ、シンベ、シンセリード編―

2011年 09月 16日 03:20 | カテゴリー: Mix
2011年 09月 16日 03:20
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Pray-piano-bass-lead.jpg

ドラムに続いて割とメインなところを行きましょう。最初はイントロド頭から入っているピアノです。

ここで説明する3つのパートのトラック情報は、右図をご覧ください。

タイトル通り、ここではアコースティックピアノ、シンセベース、シンセリードの各トラックをご説明します。

 

ピアノトラック

アコースティックピアノですね。音源はSample Tankです。アコピでも何種類か入っているので、こういうときには迷わずSample Tankを選択します。LogicのEXSよりもいい音です。

最初ソフト音源で頭から始まるので、ドラムと同じ空気感で良いかなとBus1送りにしていましたが、オーディオ書き出し後に変更しました。これはピアノの中間部分が音量が下がるのにドラムが派手になるので、リバーブがきつくなるために単品化しました。

初段のコンプは軽めにレベル合わせです。頭と中間、Aパートとおよそ3段階の音量がありますが、フレーズ自体に極端な抑揚はないので、音符の粒合わせ程度に2:1ほどの軽めに、レベルだけを上げています。

2段目のディレイは、シンプルなディレイでテンポに合わせて8分音符(およそ210ms程度)で、Feedbackは軽く返す程度にしています。至って普通のディレイです。若干ハイを落としてテープディレイのような暖かみのあるディレイです。

3段目のGoldverb(Logic内蔵の中規模ディレイ)で、Roomっぽい広げ方をしています。そんなに広い部屋ではなく、左右に広がってちょっと深みがある程度、いってみれば体育館ほどではないけど視聴覚室よりはもう少し広いくらい、どちらかというと前のディレイで残響がある感じです。こうしたリバーブは音の空気感を作るので、頭のようなピアノとギターだけといった、鳴る楽器が少ない場合に一体感と厚みを出します。

イントロ用ハットでディレイでクロスさせた音に混ぜたAUX1トラックのリバーブの方がやや深めで味がありますが、同時に鳴るところですのでピアノの方が音像的に前に出るくらいのかかり具合にしておきます。

あとはオートメーションを書きました。頭と、ボーカルオン、Aメロで音量が違うので、それぞれの場所でバランスを取っています。

 

シンセベーストラック

MiniMonsta.jpg

完全なソフトシンセ(要はサンプルベースではない)です。Mini-MonstaというMini Moogのシミュレーターです。ぶっとい音が出ますね。やっぱ素敵です、Mini Moog。

音はプリセットで入っているもので似た音を選び、オシレーターバランスとエンベロープを若干いじった程度です。打ち込み中はベースだしノンエフェクトでも良かったのですが、いざオケとなると太すぎました(汗)。

なので、コンプでややおさえて、EQで補正しています。アナログシンセですから上から下までドーンと出るので、Lo Cut(High Pass Filter)で抑えながら、抜けの10~12kHzくらいをブーストします。あまりに上は邪魔なのでHigh cut(Low Pass Filter)で抑えます。妙に太いところの500Hzあたりを少々落として、ボーカルの邪魔にならない程度の厚みを1.2kHzをブーストすることで稼いでいます。同じセンターでも痩せない程度の厚みを保ったままボーカルとの分離が良く、存在感のあるベースになります。

 

シンセリードトラック

pro53.jpg

原曲のシンセリードはフィルター具合がキモですね。アナログ系のつまみによる操作(オートメーション含む)なのか、グライドがちょっとかぶっているのか、何とも言えません。最初はノードリードかVirusかな?とも思いましたが、ソフトシンセならわかりません。

負けじと選んだのは銘記Prophet 5のシミュレーターでは有名なPro 53です。コレも膨大なプリセットをほとんど聞いて似たのを選んで、少々エディットしています。

打ち込みで苦労したのは一カ所。手弾きしたのですが、早いパッセージ中に同じノートが続くと2音目の立ち上がり時に「プチプチ」と言うクリップノイズが発生していました。処理が間に合わないのか、アタックやリリースを調整しても収まらず、ノートレングスで調整しました。実際はまだ残っているのですが、オケに入れて聞こえない程度まで落としたので、良しとしました。

Lead-Delay.jpg

初段のコンプは軽めです。Filterが効いているので、ベロシティが揃う程度に聞こえる程度です。ソフトシンセ上で3~4発の戻り具合でディレイが効いてますが、それをもっと派手にするためにクロスディレイを使用しています。左右の元々のディレイ音に、交差するディレイを合わせて合計6本のディレイが効いています。リードですからリバーブのような密度の濃い奥行きは必要ないので、ディレイ成分が壁を作る感じで、飛びまくっています。

このディレイの厚みを出すのはちょっと考えました。原曲よりも厚く仕上がっています。