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Logic Pro 9の所感(初感?)

2011年 08月 03日 03:57 | カテゴリー: DAW
2011年 08月 03日 03:57
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こちらも今更感はありますが、先の記事においての動作確認で触っていた限りの所感です。Logic Pro 8にはなかった新機能に関しては、まだ全部触っていませんので、中途半端かもしれませんが、気になった良いところ、悪いところなど、何かの参考にしていただければと思います。

 

最適化されたLogic Pro 9

Snow Leopard(10.6)の発売が2009年9月。ほぼ同時に発売になったLogic Pro 9はSnow Leopard用に64ビットネイティブで最適化されました。当然ながらCPUもIntelのみ対応ということで、私は導入が遅れました。

Snow Leopardによる8GB超のメモリーサポートがLogic Proでも可能になりました。実際はPanther(10.3)までは32ビット処理のため4GBまでのメモリーしか使えず、そのうち入力機器のデバイスなどに1GBが割り当てられており、実質アプリのメモリー空間は3GB分しかなかったわけです。これがTiger(10.4)から一部64ビット化されメモリーの扱いが変わったもののアプリが32ビットである以上、4GBまでの制限はつきまとうわけで、さらに当時のハードがそうした制限を取り払うことができなかったのです。

そしてLeopardあたりからコンシューマー向けハードが進化したものの、まだ32ビットと64ビットが混在した黎明期であり、ことLogicに関してもまだ32ビットアプリで4GBのメモリーは取り払われた訳ではなかったのです(ただしOSは64ビット化されているので、4GBを越えるアドレス空間が使用できたため、メモリーさえ積んでいれば複数のアプリを立ち上げてもよく動作したわけです)。

CPU.jpg

そして、時期的にハードもソフトも64ビット化へ本格的に動いたのがSnow Leopardであり、Logic Pro 9という訳です。展開するメモリーが64ビット化で増えたということは、それだけ読み込めるソフト音源(特にサンプラー系)が増えるということで、私の用にソフト音源好きにはたまりません。ですので、現行のiMac以上をお使いの場合はメモリーを増設することは、たとえ音楽だけでなくビジネス系のソフトだけでもおすすめです。

そしてマルチコア対応は前からですが、仮想コアにも対応していました。決して店頭などではCore i7のiMacは見ることがない(基本的にApple Storeのみでのカスタマイズ品のため)ので、Hyper Threading 2.0がどう認識されるか不安でしたが、実際に見るとちゃんと8コアで認識しています。

 

ハードが最新ならLogicは64ビットモードで使おう

32bit_mode.jpg

前に、Logic Pro 9の64ビットモードが不安定という噂がありまして(噂ではなく実際は本当のこと)Appleのフォーラムでも取り上げられていたことがありますし、私もメールをもらって相談受けたことがありますが、一応9.13でだいぶ良くなったようです。

で、今回手に入れましたら、現在9.14なんですね。まあ詳しいアップデート内容はAppleのサポートページにお任せするとして、問題はプラグインですね。

最初にLogic Pro 9を立ち上げてびっくりしました。Audio Unitマネージャーに一切32ビット版が表示されません。もちろん認識もされません。

試しに、32ビットモードに切り替えたら全部出る。あれ?と思って、もう一度64ビットモードに戻すとやっぱりAUマネージャーに表示がない。たしかAudio Unit Bridgeが効いて32ビットプラグインも認識するはずなんだけどなぁ...と思いつつ、ミキサー画面のI/O割り当て見ると、認識していた。全部使える。

AU_plugins.jpg

どうやら一度32ビットモードで全部認識させてからでないと64ビットモードでは使えないよう。しかも64ビットモードでは、AUマネージャーには32ビットプラグインは表示されないらしい。これ両方表示されるとありがたいんだけどな。

ところで、この肝な部分がAudio Unit Bridge。これはLogic内部で64ビットモード使用時に32ビットプラグインを読むための仕組みです。言い換えるとSnow LeopardのRosettaみたいなものです。これのおかげで古い32ビットのプラグインはLogic上でも動作します。このAU Bridgeの問題を改良、解決したのが9.14です。

なので、もうLogic Pro 9は64ビットで使っても安心といえるのではないでしょうか?

 

Apple Loopの秘密

たしかApple LoopはLogic Studio(Logic Pro 7)のときから、同梱されるようになったんですね。しかもLogic Pro 9が入った現在のLogic Studioには、「Voice」「World Music」という、5、6番目のライブラリも追加になりました。

って、おい!今Appleのサイトのぞいたら、Apple Loopsの紹介も販売もないぞ!いつの間にか終わっちゃっていたんだね。ではちょっと紹介しておきましょう。

  • Jam Pack 1------純粋な拡張音源とLoop集。もともとGarage Band用でしたが、以外と良い。
  • Jam Pack 2: Remix Tool------こちらはAudioのLoopが多かったです。特にタイトル通りRemixに最適なようにDrum素材は多かったです。拡張音源は結構少なめ(なかったかも?)
  • Jam Pack 3: Rhythm Section------バック音源となるドラム、ベース、ギター、パーカスなどが中心。これもLoopが多く拡張音源は少なかったはず。唯一の2枚組。
  • Jam Pack 4: Symphony Orchestra------タイトル通りオーケストラ楽器の集大成。Loopも音源も平均的に入っています。弦、金管、木管、鍵盤系、打楽器と収録された音源はもっとも幅広いです。
  • Jam Pack 5: Voice------近年リリースされたのがこのVoice。基本的に外人なんですが、コーラスやフェイク、ちょっとしたインプロなどもあり、おもしろい。使いどころはかなり限られるだろうけど、加工したらおもしろくなりそう。
  • Jam Pack 6: World Music------これは単品だったことはあったかな?記憶が不鮮明ですが、いわゆる民族楽器系で、アフリカ、キューバ、日本、アイルランド、その他などのフレーズ集です。他のJam Pack同様にシンセ音源も入っていますので、バリエーションが広がります。

と、この5(6?)種類が以前は単品で売られていたわけです。Garage Bandだったらこれらを使うとかなりの幅で曲ができたはずです。発売が打ち切られたので、ちょっと回り道しました。

で、何が秘密かというと、最初に売られていたDVDサイズの紙パッケージは、Audio Loopのフォーマットが、実はAIFFだったのです。Jam Pack 4までがそうでした。ところが、Logicに同梱されるようになってから、フォーマットが変わってCAF(Core Audio File Format)になっています。

これはどういうことを言いたいかというと、AIFFならApple Loopsに対応した他社製のDAWでは使えると言うことで、今現在のところCAFに対応した他社製DAWはないはずです(たぶん)。

実はApple製のApple Loopsって、意外とノイズもないし、フレーズも結構使えるし、音もなかなか良いので、下手なサンプリング集より優秀なんです。サードパーティ製のApple Loopsだとノイズも結構あるし、音がクリアでなかったり、結構当たり外れが多いんです。一時期Apple Loopsにはまって結構買ってみたのですが、容量勝負で中身はどうかみたいなところがあったり、使えるフレーズも少なかったりで、これならサンプリングCDなんかの方がずっと良いみたいなものが結構あったわけです。

まあMIDI Loopの方はApple Loops対応DAWなら使えるわけですが、Audio Loopが使えなくなるのはちょっと痛いですね。もちろんLogic上では問題なく使えるのでたいした問題ではないのかもしれません、今となっては。

それとJam Pack 5: Voice、Jam Pack 6: World Musicについては後発ということもあり、最初からCAFです。念のため。

 

長くなったので、次回に続きます。