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インスト(楽器)のパン設定

2011年 04月 09日 01:38 | カテゴリー: DAW , Soft Synth
2011年 04月 09日 01:38
DAW , Soft Synth

パンはトラックで振ってしまうので、どこにでも定位は決められます。(毎度ですが)しか~し!、いろいろと考えなくては、ミックス時に失敗することになるので、最初にデータを作る時点で、楽器のパンが決まっていると、打ち方も少し違ってくることもあります。

なので、DAWにデータを作る以前の問題で、音源についてお話ししましょう。

 

ステレオ録音の音源に注意

ステレオ録音されている音源の代表格はピアノとドラムです。この2つとも、注意が必要です。曲を仕上げるには、音像の位置はとても重要です。どう仕上げるのかで、楽器の広さを決める必要があります。

ピアノが結構やっかいなのですが、最近の音源(シンセ、ソフトウェア音源含む)は、88鍵をベースとして、低音側を左に振って、高音側を右に振っています。これはDAW内ではなく、音源自身でそうした設定がなされています。ピアノソロならそれでも良いでしょう。しかし、ロックやポップスなどではいろいろな楽器が入ります。そのときに、ピアノが左から右までパンが振られていたらどうでしょう?しかもピアノの高音側は低音に比べて音量が低く、同じベロシティの音でも音量差は明白です。

きれいに左から右まで行き渡っているので、左手パートと右手パートが分離するのはもちろん、曲の中でそんなに広い楽器かどうかを考えてみてください。さらにドラムも4つタムがあって左から右へ振り切ってたりすると(たとえばEZ Drummerとかは振り切りちょっと手前です)、ピアノとドラムのタムの広さが一緒になります。

つまり、「現実にはありえない」音像を造っているのです。ステージ上でドラムのタムは左から右まで離れながら並んでいることは無いわけです。ドラムセットは基本的に人間の手の届く範囲です。ステージいっぱいに広がってはいません。

同様に、グランドピアノで2本のマイクをセットして録音することはあっても、マイクの方向を広げては録りません。低音側と高音側に2本、弦に向けて角度を作り、プレーヤーの方向に垂直に向け録ります。つまり、気持ち広がるように録りますが、ステージいっぱいまで広がるような音像を造ることはあり得ません。

 

音像の考え方

録音する場合、プロデューサーはその曲においてどんな音場を想像するでしょう?ステレオで聞く場合に、お客さんはステージを見ているようにとか、演奏者と一体になるようになどを考えます。

録音はそれに合わせて音像を造ります。ですから、お客さん(リスナー)がステージを見るようにと言うのは、たとえば右利きのドラマーなら、ハイハットは右、ハイタムは右から流れフロアタムが左側になります。演奏者と一体になるというのは、ハイハットが左、フロアタムが右になります。

そしてライブ録音されたDVDなどを聞くとよくわかりますが、たとえばドラムは、右から左までいっぱいいっぱいまで広がっていることはありません。先のステレオ音源のように広がりっぱなしにならないところが、ライブっぽさを出しているわけです。

実際ステージに置かれた楽器群は、割とポイント的に位置します。だからステレオ音源であってもパンを絞ることで、またはモノラルトラックで録音すると、定位のすっきりした音像が生まれます。モノラルトラックなら、たとえばステレオコーラスをかけて2本に分けてAUXトラックのパンを調整すると、広がり感は調整できます。

 

ステレオトラックのパン調整

DAWの紹介したばかりなのに、Pro Tools 9 Softwareにバリエーションが出ましたね。Pro Tools MP 9です。簡単に言うと、今までのPro Tools 8 M-Poweredに値するM-Audio用のPro Toolsです。結局Pro Tools 9の廉価版ですね。

pro-tools-mixer.jpg

それはさておき、なぜPro Toolsを引き合いにしたかというと、ステレオトラックでパンノブが2つちゃんと装備しているDAWの代表格です。さすがはミックスに特化したDAWです。ステレオ音源の広がりをトラック内でコントロールできます。とても簡単ですね。

で、他の代表的なDAWはトラック自体がインターリーブステレオを標準としているので、自動的にステレオトラックになります(廉価版では先にトラックの指定をする必要があるものもあります)。

では、Logic Pro 8で説明しましょう。あれ?...7と仕様が変わっている。7までは、単純に「ステレオインターリーブをスプリットファイルにする」コマンドを実行して、モノトラックを2本作り、LとRを別々に読めばOKでしたが、8だと自動インターリーブ優先になっているようです。説明するには1記事必要になってしまうので、ここでは割愛します。まあ、とにかく広がり感を調整するステレオファイルは、L&Rに分割してモノトラック化してそれぞれのトラックのパン調整をします。

ちなみにステレオトラックでもパンは振れますが、これだと「Balance」になって、単純に振った方向の逆のトラックのボリュームが落ちます。なので、少々パンが動いた気がしますが、実際は左右どちらに振り切ってもステレオでなっています。