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DAWでの録音に関する前知識 最後はマスタリング

2011年 03月 05日 01:03 | カテゴリー: DAW , Mix
2011年 03月 05日 01:03
DAW , Mix

マスタリングは本来プロの仕事だったのですが、DAWの性能も上がりました(DAW上でもできます)し、マスタリングソフトが付属している場合もあります。さらに専用ソフトが廉価でも出てきています。

マスタリングはミックスから書き出した最終の2トラックミックス(ステレオのファイル)の上から行います。本来は複数の曲を1枚のCDに落とし込むためのレベルあわせと、音質合わせが主たる目的です。さらに、PQコードと言われるCD用のトラックマークを打ち込むための作業です。そして、各曲のレベル合わせに音圧稼ぎなどの編集までするようになったことを、今では「マスタリング」と広義で呼ぶようになったわけです。だから「マスタリング=音圧稼ぎ」というのは、ちょっと間違いです。音圧稼ぎはマスタリングの一部でしかありません。

 

マスタリングで使うエフェクト

マスタリングで使用するエフェクトにはリミッター、EQ、マルチバンドコンプが上げられます。リミッターはレベルをそれ以上上げないように(歪ませないように)する、EQはもちろん音質調整です。マルチバンドコンプはある任意の周波数帯で全体を幾分割化し、効き方の調整ができる便利モノのコンプで、あるところは抑えて、あるところは上げると言ったことも可能です。

また、リミッターはコンプの仲間ですが、もう一つ音圧稼ぎ専用のエフェクトでマキシマイザーというのもあります。これはある一定レベルまで一気にレベルを上げます。リミッターが上からレベルを抑えるのに対して、マキシマイザーは下のレベルを無理矢理上げるとでも言いましょうか、どちらにしてもレベルを任意のところで決め、どの部分もそのレベルに近づけるので、レベルは均一化して音圧は上がります。しかし、その代償としてダイナミクスが無くなります。

ダイナミクスとは、その楽器が持つ表現力、簡単に言うとレベル差のこと(小さい音量から大きい音量まで演奏可能なこと)です。たとえば、ピアノは十分な表現力に恵まれた楽器です。小さい音から大きな音まで出すことが可能です。ところがこれをシンセでMIDIデータをして打ち込んでベロシティを一定にしてみると、音量(ボリューム)も音圧(ベロシティ)も上げることができます。これと同じことがコンプ系エフェクトで処理されるということです。

 

マスタリングはミックスとまた違う耳が必要

ミックスではエンジニアの耳が必要と言うことを書きましたが、マスタリングもマスタリング・エンジニアの耳が必要です。フラットに仕上げることも一つですが、逆に癖をつけて個性を出すと言うことも時には必要です。

ミックス時はバランスと言いましたが、マスタリングは広義で音質補正です。それこそミックスが完璧であれば、マスタリングは他の曲と合わせる処理だけでいいでしょう。

spectrum-analizer.jpg

マスタリングには、いいソフトもあります。スペクトラムアナライザーといい、リアルタイムに周波数分析ができる、目に見えるアプリです。

高性能なフリーウェアもあります。いろいろ探していたんですが、Blue Cat AudioのFreqAnalistというものです。

Blue Cat Audio

↑このページの中間にダウンロードできるところがあります。MacにもWinにも対応しており、フォーマットも豊富です。プラグインですのでDAW上でも使用することができます。結構高性能です。ただし、フリーソフトですのでご使用については自己責任でお願いします。一応のFAQなどもあります(英語ですが)。基本は難しいソフトではないので、覚えるとかなり役に立ちます。

2ミックスの分析でEQで補正していけば、基本的に最終段にかけるリミッターだけで、極端な変更はないでしょう。また、こうしたアナライザーでみれば、どのくらい音圧があるのかも見ることができます。マルチバンドコンプをかけるときの周波数分割も、目で見て判断できるので便利です。最終的には聴感上な訳ですが、どのあたりの周波数が集中しているか、逆に抜けているのかなど、目視できることは勉強の一環でもあります。