アンプシミュレーター

POD X3 音作りのヒント その4 エフェクト1

2011年 01月 31日 00:45 | カテゴリー: アンプシミュレーター
2011年 01月 31日 00:45
アンプシミュレーター

アンプモデルで音の骨子ができてから、エフェクトを組み合わせます。しかし、いらない場合も多いです。特に録音では、DAW上で加工できるので空間系はいらなくなります。ライブでは必要なので、アンプモデルを中心にPre段とPost段で分けて設定します。基本的にPre段はアンプモデルへの味付け、Post段は音場作りと考えてください。

 

各エフェクトの考え方 その1

PODシリーズは、アンプより前段をPre、後段をPostとして信号経路を作っています。X3でいうならば、Gate、Wah、StompがPre固定、Comp、EQがPost固定、Vol、Mod、Dly、VerbがPre/Postの切り替えができます。

デフォルトの状態で、Gate、Wah、Stomp(ここまでがPre)、Amp/Cabinet(Mic)、(ここからがPost)Comp、EQ 、Vol、Mod、Dly、Verbと並び、この状態が一般的なスタジオでのレコーディングと同じ状態になります。

では普段練習やライブではどんなつなぎ方をしているでしょうか。ほとんどのエフェクターがアンプより前にあり、歪みもエフェクターで作り、ディレイなどの残響をきれいに聞かせるためにアンプはクリーンセッティング、というのが一般的でしょう。

これはPODのLiveシリーズ(ペダルタイプ)の使い方にも通じることなのですが、考え方を少し変えるだけで使いやすいものになります。
 

1)アンプモデルを「プリアンプ」として考える

簡単に言うとBOSSのGTシリーズがこれです。この場合、Pod X3でもデフォルトの並び状態でそのまま使えます。このとき、アンプヘッドを生かしたまま、アンプのキャビネットを「No Cabinet」にして切ることができます。プリアンプに値するアンプ部分は、EQにもディストーション(歪み)にもすることができます。と同時にマイクもなくなります。

マイクが切れると新たなパラメーターがオンになります。これがEarly Reflectionです。このパラメーターは本来リバーブなどに備わっているパラメーターです。初期反射音といって壁や床などの第1反射音をコントロールします。ですが、このEarly Reflectionはどちらかというと壁や床の材質をメインにシミュレートしているようでトーンが調整できます。良く聞くと堅くなる(100%)ほど反射がはっきりしてくるので若干遅れた音が足されています。0%では反射が柔らかくドライに近いサウンドです。これがLine 6のA.I.Rという技術です。Gear Boxではグラフィカルにカーテン(0%)~木材(50%)~ブロック(100%)と表現されているのがおもしろいです。

話を戻します。Stompが1系統しか使えない分、このアンプ部分を有効に使いたいものです。もちろんパッチはいくつもあるので切り替えができるものとして、Stompにはコンプレッサー、歪みはディストーションとしてアンプモデルで作るとか、Stompは歪み系、ModをPreにしてフェイザーにし、クリーンのプリアンプで癖を付けるとか、様々に考えることができます。
 

2)アンプモデルを切ってマルチエフェクター化する

もちろんアンプモデルもオフにできます。逆にこれがあるから面倒にしているのではないでしょうか?そんなときは思い切ってアンプモデル、キャビネット、マイクをオフります。これならコンパクトを数台並べたのと一緒です。Podと実際のアンプでアンプが2重になるなど、面倒なことを考えなくてもすみます(こう考えている人は意外と多いです)。素直にアンプに突っ込んでください。
 

3)アンプモデルは実際のチューブアンプのように、前段にブースターを噛ましても飽和感は得られない

実際のアンプで、より歪みを得るためにブースターを噛ましてゲインを上げ、アンプを増幅するということはよく使う手ですが、これは、残念ながらPOD(他のシミュレーターでも)内ではできません。

もちろん物理的に接続として並べることはできますが、Stompやアンプ、他のエフェクトも同様にPODのモデリングというのは個々の機器を再現するものです。前段に配置したエフェクターの増幅した信号に対するレスポンスまでモデリングしているわけではありません。それをやるなら前段においたエフェクターモデルとアンプモデルをペアにしたデータを採取した上でモデリングしなくてはならないからです。組み合わせの数はもちろん、DSPの計算処理が間に合わなくなるくらい複雑なものになるから、個々にとどめることしかできないのです。

ですので、聞いたままで音作りするしかありません。ブースターセッティングにした歪みを前段に入れてもボリュームが上がってもアンプが飽和するわけではないので、少々歪みを加えてシミュレートする必要があります(Sound Makingの「POD X3音作り 往年のMarshallサウンド」参照)。

 

続きます。