チューブアンプ

音質を歴史で見る(2)

2010年 08月 04日 15:13 | カテゴリー: チューブアンプ
2010年 08月 04日 15:13
チューブアンプ

続きまして第2回目です。

 


ところ変わってイギリスでは、1950年代後半は流行のスキッフルなどがあり、やはり音楽はバンドという単位になってきますが、一番問題だったのは歌い手の拡声でした。戦時中から軍のドラムとして活動していたジムマーシャル氏は1960年にドラム専門の楽器店を出します(後に総合楽器店となる)。そこにはバンドと呼ぶ仲間がたくさん集うようになり、かねてからPAのスピーカーキャビネットなどを製作していたジムマーシャル氏に「もっとでかい音が出るアンプ」「ワイルドな音のアンプ」などとギタリストが語っており、これを機にアンプの製作を始めます。1962年、JTM45が発表されます。

JTM45.jpg

これも有名な話ですが、このJTM45はFender BassManをベースにしております。でかい音が欲しいためにギタリストたちはBassmanを使いますが、30Wの出力でもボリュームを上げるとさすがに歪んできます。この歪みをもう少し出せないかということで、JTM45では改良が加えられ、ギターの重要な帯域である中域をFenderよりも膨らませます。

この割れるような歪みをしっかりと音を出すためにPAキャビネットで養われた技術を使ってしっかりとしたエンクロージャーを開発。これが俗に言う「2段積み」です。これがピートタウンゼント氏などに受け入れられ、爆発的ヒット。このあたりからMarshallの本格的アンプ製作がスタート。当時のPlexiはBassmanを基にしたものの、後のModel 1959あたりでは、そのローミッドにあったディップをもう少し中域にシフトし、さらにラウドになるように味付けされました。

前述のFender Twin Reverb同様に、1959ではやはりベース0、ミッド10、トレブル0でフラット状態ですが、全体のゲインは約10dBほどアップしており、より歪みやすい電気的特性となっています。ミッドのコントロール幅もTwin Reverbほど広くなく、ディップも深くない。常においしい帯域が持ち上がっています。これがマーシャルの基本的音質となります。

さらに次回へ。